今日をどう一生懸命生きたい?
朝目が覚めたら、「今日をどんな一日にしようか」と考え、計画を組み立てて実行し、夜眠るときに「大変だったけど、楽しかった」と声に出して言える、そんな一日一日を積み重ねて生きたいです
ヒマワリ

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【読書備忘録】2006/06/22~『流れよわが涙、と警官は言った』
『流れよわが涙、と警官は言った(Flow My Tears, The Policeman Said)』フィリップ・K・ディック
(友枝康子訳、ハヤカワ文庫SF、1989年2月15日発行)



 原書は1974年に発表されています。
 この文庫本は、先に同じ訳でサンリオSF文庫より1981年12月に発行された『流れよ我が涙、と警官は言った』を出版社を移して再発行したものです。


 内容的なネタバレはありませんが、記述形式やテーマについてはきわどいところまで言及しています(笑)。



 歌手でテレビの人気パーソナリティーであるジェイスン・タヴァナー。
 彼は仕事帰りに襲われ、病院で気を失います。
 目覚めると、みすぼらしい安ホテルにいました。
 ポケットからIDなど身分を示す証明書の類がすっかりなくなっています。
 それどころか、彼のエージェントも恋人も、誰一人として彼を知りません。
 彼は存在しない人間になってしまったのです…。



 読むのは4度目くらい。
 ただ、前回読んだのは相当前のことです。
 (もしかすると、10年前くらい。)(笑)



 この小説は何よりも、「愛」についての物語であり、その喪失についての物語です。
 ジェイスンが出会う多くの女たち――彼女たちは口々に、愛について語ります。その内容はときに具体的な事実に言及し、ときに本人にしかわからないような抽象的議論に終始します。
 はた目には精神を病んでいる女が、遺伝子操作か何かで作られた優れた人間“スイックス(6)”であるジェイスンに向かって、必死で愛について語りかける。
 第2部第11章(p.177~188)のジェイスンとルースとの会話はいろんな示唆に富んでいます。ここだけでも、立ち読みでいいから読んでみてください。

 「愛」について語ろうとするとき、私たちが語るのは具体的な、じっさいの体験であり、人はそこからしか「愛」というものについて語ることができない。
 レイモンド・カーヴァー「愛について語るときに我々の語ること」という短篇を思い出しました。


 以前『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』について書いたときに触れた、「人間性」と「アンドロイド性」との相克は、『流れよわが涙~』でもそのまま通用するテーマとなっています。
 (「増刊ルトガー・ハウアー」(17)~『ブレードランナー』その6の、『アンドロイドは~』のあとがきについて触れた部分をお読みいただけると幸いです。)


 この小説には三人の主人公がいる、と僕は思っています。
 自分が「存在しない人間」になるというミステリーの主人公、ジェイスン・タヴァナー。
 彼の「存在」に引っ掛かりを覚える警察署長、フェリックス・バックマン。
 そしてフェリックスの双子の妹、アリス・バックマン。

 お互いに憎まれ口をたたきあいながら、つかず離れず、お互いを必要としているフェリックスとアリス。
 いつもアリスのことばかり考えているフェリックスと、ジェイスンに会ってもフェリックスの話ばかりしているアリス――素直でない、それでも明らかにひとつの、「愛」の姿なのだと思います。



 作者のディックさんはこの作品を書いた当時、自宅がヒッピーのたまり場になっていて、ドラッグのオーバードーズで何人もの友だちが肉体的・精神的に崩壊する姿を見てきました。それは悲惨な体験だったでしょう。
 また、ディックさんはもともと双子で、生後すぐに双子の妹を亡くしています。本物と偽物、現実の二重性といったディック作品のテーマにはこの双子の死が大きく影響していると思われます。

 これらの事実を、作品に引き寄せて考えすぎるのはあまりよくないかもしれません。作品を作者の人生と照らし合わせて読み解く実証主義的な論評は、ときとして作品を読み間違え、作者に同情的な立場を読者に取らせるだけかもしれません。
 ただ、こうした現実での「喪失感」が、ディックさんにこの作品を書かせるきっかけを与えたのは間違いないでしょう。

 この作品から感じ取れるのは、強烈な「喪失感」、哀しみ、寂しさと、そんな事態になってしまったことに対する激しい怒りです。
 ディックさんは目の前で友だちが消えていく現実に悲しみと憤りを感じ、それを物語の中に移し込むことで、彼らの人生に報いようとしたのかもしれません。


 フェリックスは最後、ガソリンスタンドでひとりの黒人を見かけます。不思議な、それでいて暖かな余韻を残すエピソードです。



 『流れよわが涙、と警官は言った』は僕が最初に読んだディック作品であり、またこれまで読んだディック作品の中でベスト5に入るくらい好きな作品でもあります。タイトルもすてきですね(笑)。


 基軸はジェイスンが「存在しない人間」になってしまった事態の謎解きというミステリーであり、ほかのディック作品に比べてわかりやすいと思います。
 SF的ガジェットとドラッグカルチャー、悲観的な未来観などを織り込んだ、非常に“ディック的”な眩惑を与える作品ながら、大多数にアピールする完成度の高さがあります。
 『アンドロイドは~』より読みやすいと思いますので、ディック作品に慣れない人にもお勧めです。

 ひとつ不満があるとすれば、文庫本の表紙がよくないですね(笑)。



 この文章は、リサガスさんのひとりごと読書感想へトラック野郎を走らせました(笑)。
 (うまく走るかな…?)(笑)
 (追記。一度うまく行かなかったのでもう一度送りますが、今度はうまく行かなくても再チャレンジはしません…。)(笑)




 あと1、2冊読んだら今年2回目の「読書まつり」に突入します(笑)。


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この記事に対するコメント

こんばんは。

残念ながらトラックバックされてませんでした。
でもリンクしていただき恐縮です。
たいしたこと書いてないのに。
大丈夫でしょうか?w。

ディックさんの現実の方は初めて知りました。
壮絶ともいえるような環境の中で書き続けたディックさんの思いが、「流れよ、」の中に強く反映されているのかもしれませんね。
現実と虚構を一緒くたにはしませんが、三回目に読み返すときには、今回知ったことも思い出しながら読んでみようと思います。
【2006/06/27 22:35】 URL | リサガス #- [ 編集]


リサガスさん、こんにちは。
トラックバック、走っていきませんでした…(涙)。
行くときもあるんですが、行かないときのほうが多いようです。
うまく行きやすい時間帯でもあるんですかね?(笑)
チェックしていただいてありがとうございました。

ディックさんの出生時のエピソードは何かの本で読みました。
『アンドロイドは~』のプリスとレイチェルも二重写しですね。ディックさんに多いテーマです。
『流れよわが涙~』では途中で、ジェイスンからフェリックス・バックマンへと視座が移動し、現実の二重性が浮かび上がります。
言ってみれば、現実そのものが二重写し。

これは深読みかもしれませんが、ディックさんは自分の双子の妹が「いる現実」ではなく、「いない現実」のなかに自分が存在していることに、ある種の不安と絶望と憤りを持っているのではないかな…と思います。
【2006/06/28 16:47】 URL | きゅれん #FYZgSFjI [ 編集]


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